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シューマンのおすすめ名曲 |
冒頭で撃たれる!グリーグ&シューマン:ピアノ協奏曲
フィンランドを代表する作曲家がシベリウスなら、ノルウェーを代表する作曲家はグリーグだろう。
1968年、「北欧のショパン」として一躍グリーグの名前を有名にしたのが、このピアノ協奏曲だ。
曲は全体的にロマン的な雰囲気であるが、あくまでも北欧独特の清冽な透明感に満ち、ピアノ協奏曲として人気が高い。
とくに第1楽章冒頭のピアノは、かっこいいぞ!
初めてプロの演奏家と共演するためのリハーサルで、この冒頭を聴いただけで、僕は持っていたトランペットを落とそうとしたくらいだ。
ノルウェーの代表的な文化人として、劇作家のイプセンがいるが、そのイプセンと共同で作り上げた名作が『ペール・ギュント』。
この曲も是非、聴いてみよう!
さて、本アルバムだが、音自体の持っているリアルな重い実在感という点で、リヒテルほど底知れぬ凄みをもったピアニストはいないだろう。
このロマン派の2大ピアノ協奏曲でも、リヒテルのピアノは絶好調だ。
特にグリーグは雄大な第1楽章冒頭から、構えがすばらしく大きく、休符には意味がたっぷり含まれている。
祈りの第2楽章でも消え行く音の余韻をたっぷりとり、思わず息を呑むほどの深い溜めの効いた音楽になっている。
巨大な氷の絶壁を思わせる第3楽章では、リヒテルならではの気迫の「獅子の一撃」が音楽の本質をわしづかみにする瞬間が幾度も待っている。
シューマンでも、幻想的なロマンティシズムの極致とも言える第1楽章、エレガントで間奏曲的な第2楽章、華やかに沸き立つ第3楽章、どこをとってもピアノはピンと張りつめた緊張感を持続し、鋭く非凡な存在感を放っている。
マタチッチ指揮モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団も、明るい音色で心をこめてリヒテルに寄り添い、特に緩徐楽章は好感がもてる。
巨匠リヒテルと巨人マタチッチが共演したスケールの大きなグリーグとシューマンのピアノ協奏曲。
ところで、どうでもいいのだが、この2曲、同じ曲に聴こえてしまうことがあるが、まぁ、2曲とも名曲なので、別にいいのだが。
●グリーグ&シューマン:ピアノ協奏曲
●グリーグ&シューマン:ピアノ協奏曲
★グリーグ:ペール・ギュント第1組曲&第2組曲
●グリーグ:「ペール・ギュント」第1・第2組曲
●グリーグ:ペール・ギュント組曲第1番&第2番
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